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2009年12月23日 (水)

「クイーン+ポール・ロジャース」プロジェクト・その2

2005年07月28日 「いいひと。」

チケぴで、10月26日のメイ、テイラー&ロジャースの来日公演チケットの、予約の予約をした。予約のそのまた予約なので、取れるかどうかは判らない。ま、取れなかったらそれも天命。

迷ったあげく2枚申し込んだのだが、実はまだ一緒に行ってくれる人のあてがない。もしチケットが取れてしまった場合は、10月末までに同行者を見つけなければならないのだが…問題は、会場がさいたまスーパーアリーナ、しかも平日(ついでにS席12,000円)ということである。

私が「埼玉…」と言っただけで、友だち全員が苦笑いしながら数メートル後ずさりする私の住まいは神奈川県。ああ、関東平野大横断の旅。
7時開演で9時半に終わったとしても、帰って来れるか微妙な線。いっそ新宿あたりに宿でも取る方が現実的かしらね。

そう言えば、93年にブライアン・メイが単独で(いや、正確に言うとドラマーに故コージー・パウエル引き連れて)来日公演をやった、今は亡き東京ベイNKホール(千葉県浦安市)。…あれも遠かったなぁ。

悪気のない、すんごくいい人のブライアンは、当時にして既に約10年ぶりの来日公演にあたり、「また東京に来れて嬉しいよ!(英語)」と満面の笑み。

91年のフレディの死の衝撃からなんとか立ち上がり、その日、ブライアンの単独来日公演に心慰められ、日本に来てくれた彼に心から感謝していたクイーン・ファン、いや、その場にいた日本人の全員が、ステージ上の彼を暖かい気持ちでにこにこと見上げながら、心の中で突っ込んだ。

いや、ここ、千葉だから。

たぶん10月の公演でも、やっぱりすんごくいい人のブライアンは、きっと笑顔でこう言ってくれることだろう。

「また東京に帰って来れて、凄く嬉しいよ!(英語)」

いやでもそこ、埼玉だから。

できれば、「東京」に帰って来ていただきたかったなぁ、と思う、神奈川県民のたわごとでございますよ。

 

2005年10月27日 「メイ、テイラー&ロジャース」

心から愛し合っていたのに運命に引き裂かれてしまった恋人同士が、20年ぶりに再会した。

お互いに、今でも「彼女の事は自分が一番よく知っている」「彼の事は私が一番愛してる」と信じているが、隔てられていた20年の歳月が、実際には二人を、「20年分の別人」に変えていた。

今でも大事な人のはず、今でも心から愛している人のはず。
だから、どうすれば相手が喜ぶかは、自分が一番よく知っている、はず。

求めているのは既に別人なのだということを、求めているのは20年前の「影」なのだということを、お互いに見ないようにして、ただ微笑んで、見詰め合っている。

…とまあ、一言で言うと、そんなコンサートでした。

え?意味不明?

ようするに、ステージの上の彼らとオーディエンスが、お互いにとても気を遣い合っているような、「こうすれば喜んでくれるかな?」と「お互いに」思いながら、恐る恐る手を差し伸べあっているような、そんな印象だったんですよ。

だから、なんだかそのあふれんばかりの優しさが痛々しくてちょっと辛かった。

個人的に、一番の見所はロジャー・テイラーの歌う「RADIO GA GA」でした。あ、そうか、この曲はロジャーが歌えばいいんだ、と妙に納得しちゃった。なんで今まで思いつかなかったんだろう?

フレディの映像は、ない方が良かったと思う。もっとはっちゃけて好き勝手なことしてくれればいいのに、ブライアンもロジャーもファンに優しすぎ。気を遣い過ぎ。

そしてポール・ロジャースさんなんですが。
…本当にいいのか?彼はあれで納得してるのか?

私はクイーンファンなので、あの「アウェー真っ只中」な状況がなんだかロジャースさんに凄く申し訳なかったです。楽しんでやっていてくれればいいけど。
とにかく、ロジャースさんがブライアンに勝るとも劣らずいい人なのは、よ~く判った。

まあ、今観て帰って来たばかりでうまくまとめられないけど、しばらくしたらもっとマトモな「コンサートの感想」が書けるかと思います。

追記:今、ざっと文章見返したら、なんだか「良くなかった」と言ってるみたいに見えますが、そんなことはないんです。

レッドスペシャル弾いてる生ブライアンを、生きて再び観る日が来るなんて、それだけでもう、感謝感動です。
GAGAの手拍子も「Love of my life」の大合唱も、お約束は全部やったしね♪

行く前は泣くかと思ったけど、泣かなかった。ミュージカル「We will rock you」の時はわんわん泣いたのに、不思議だ。

 

2005年10月27日 「続・いいひと。」

そういえば、前に「いいひと。」というタイトルでブライアンのことをちょっと書きましたっけ。

…で、だ。

結論から言えば、大当たりだったのよ、私の予想。
ブライアンもロジャースさんも「トーキョー、トーキョー」って。そのたびに、会場に流れる微妙な空気(笑)。

オープニングでいきなりカーテンにからまって見事にスっ転んでたメイさん、怪我などなかったでしょうか。あの国宝級の指や手首を痛めたりしてないことを祈ります。
でもどなたかのブログで、「トシのせいか…」と書かれてたのを拝見したんですが、若い頃から彼はそれほど敏捷な方ではなかったわ(←婉曲な表現)。

「Love of my life」大合唱では、臆面もなくちょっと涙ぐんじゃったりするメイさん、ああ、本当に彼はなんていい人なんだろう。

もう1回、追加公演の横浜でじっくり観てきます(横浜で追加公演、横浜で追加公演、横浜で追加公演…そうならそうと、最初から言わんかいっ!と雄叫びをあげる神奈川県民)横浜アリーナはさいたまスーパーアリーナの数億倍、観やすい会場だしね。…ああ、左ばっか観てたから首が痛いぜ。

 

2005年10月31日 「失ったものを、確かめて来た。」

さて、「メイ、テイラー&ロジャース」最終章(たぶん)。

30日(日)の横浜アリーナは、初日のさいたまよりもずっとずっと音も良く、またステージの上の3人もすっかり手馴れて、ライブを心から楽しんでいる感じ(ブライアンは最初のあいさつで「こんばんはトーキョー」と言ってしまってから今回はさすがに自分の間違いに気がついたらしく、「こんにちはヨコハマ」と言い直しました。おお、機転がきくじゃないか)。

さいたまでは音響が最悪で、聴き取りにくかったロジャースさんのボーカルも、味があって上手い!と横浜で聴いてやっと安堵。バドカンの曲の方が、生き生きしてたのは仕方ないよね。
意外だったのは、ロジャーのドラム。バドカンの曲に合う。相性がいいのかも。

(それにつけても、7月に予約したさいたまの席よりも、公演3日前に買った横浜の席の方が、ステージが観やすかったってどういうことよ。
プロモーターのみなさん、どうぞお願いですから今後さいたまスーパーアリーナでコンサートやろうとか、馬鹿なことは考えないでください。あそこ、角度具合によってはステージがまったく見えない席があります)

つまり、「コンサートの出来」という意味では4日目横浜が断然上でした。

ただ、初日、アーティストもオーディエンスもお互いにまだどう対応していいのか、どう反応していいのか判らなくて、なんというか、「生身」の人間同士がステージを境に困惑しながら対峙している感じがひしひしと痛いほど伝わって、凄く生々しくて、痛々しくて、そこは逆に「手馴れた4日目」では味わえない生っぽさ、という意味で、ライブらしくて面白かったかな。

個人的に、初日に感じた「痛々しさ」がなんだったのか確認したくて、急遽4日目のチケットを買ったのですが…結局私は、「そこになにがあるか」ではなく、「なにがないか」を改めて思い知ったのでした。

考えてみれば言われるまでもなく凄く単純なことなんですが、私にとって、ボーカルがフレディでギターがブライアンで、ドラムがロジャーでベースがジョンのバンドが、「クイーン」なんです。それ以外はクイーンじゃない。

かといって、ライブを観る前のように「フレディとジョンがいないのにクイーン名乗るなよ!」とかいう、怒りの気持ちも、もうないんですよ。

だってあんなに嬉しそうに楽しそうに、ブライアンはにっこにこでギターを弾いていて、一生懸命たどたどしく日本語で挨拶しては「今度までにはもうちょっと日本語話せるようにしとくよー(英語)」なんて照れ笑いしてるし(余談:このセリフを聞いて私の席の周りは「Next?」「Nextって言った?」「Nextってまたあるの?」と色めき立ちました)、日本のファンが喜ぶだろうからと急遽「I Was Born To Love You 」をセットリストに加えて、「初めて歌っちゃった」(←おいおい)なんてロジャーは笑ってるし、「 Love Of My Life 」の大合唱では、ブライアンがフレディの真似して「あの」タイミングで「 Beautiful !」なんて言っちゃうし、まるで彼らは、本当に久しぶりに会いに来てくれた古い友人のようで、ポール・ロジャースさんのボーカルも、タイプが違うゆえに違う可能性が見えて、そこが凄い新鮮で、なんかね、うん、もう好きなようにしなよ、「クイーン」の名でなんかしたいならするといいよ、応援するからさ、って気持ちになっちゃって、でも、やっぱりそれは「私のクイーン」じゃないから、クイーンじゃない、と思いながら「好きなことしなよ」なんていう優しい気持ちに自分がなってることが、嬉しくて、そして辛いんだと思う。

ああ、もしかしたらジョンも、そんな気持ちなのかな。
「それはもうクイーンじゃないよ」と心の中で思いながら、でも「好きにするといいよ」って、あの穏やかな笑顔を浮かべているのかな。

私はクイーンのコンサートに行って、「もうクイーンはいない」ということを、改めて確認して来ました。

やっぱり、もういないんだね、どこにも。ブライアンの傍らにすらも。

ブライアンもロジャーも、長生きしてください、いやマジで。
長生きして、時々はまた古い友人に会いに来るみたいに、日本に遊びに来てください。…稼ぎに、でもいいからさ。

その時はまた、声張り上げて、にこにこしながらみんなで一緒に歌うよ。

  If there’s a God in the sky looking down
  What can he think of what we’ve done
  To the world that he created ?

ありがと、クイーン。いつまでも大好きだよ。


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